top of page

无
倒錯する視界、機微に敏にして過剰な感覚の発露
研ぎ澄まされた六感は本質の淵で混ざり合う
曼荼羅の如く灯る燈籠の生命達
潰えては放射線状に拡散する存在
その現象の呼び名は「死」
其れに帰帆する安堵は愈々絶対的な治癒と変貌する
玲瓏な雷火 明瞭、鳴る凱歌
目に見える物が虚構に書き換えられた俯瞰の中で
己が己でなくなる自律の喪失
遠ざかる自我の霧散
廻る 回る 回る 廻る
周る拡がる周る散らばる周る
酷く薄弱とした意識が惨く脆弱な知識を嘲笑う
きっと全ては罪を背負わされるだろう
認識する脳下垂体の推敲
仮の姿を解き放ち、無は世界の芯を描きだす
抉り取る様に垣間見た真実が乖離する
絶対無に平伏する形而上の世界
愉悦は美徳となりて涅槃と寂滅へと昇華する
白い闇、黒い光、超現実主義は物質としての存在を拡散し世界を彩る
無意識の意識への接続、それは境地への解釈に呼応する
神と言う存在への肯定
神と言う存在への到達
そして神と言う存在への否定
全ては強く緩く堅く脆く結び付きながら
螺旋状に虚しく其れを形成してゆく
bottom of page