空の空、全ては空虚

始まりが何処ともなく去来し、闇と全てが交わるように光り 忘却の向こうに在った筈の追憶が脅える
求めた続けた筈の邂逅が涯と言う事実を滑稽なまでに告げるのだろう其の名
永きに渡る縁のは岐路を迎え、その刻が不敵に、そして神妙な面持ちで鎮座した。

そして、かの禍がまた迫りつつあることを、無意識の意識の内に教える
言う事を聞かぬ脚がただ悪戯に元兇との距離を削ぐ

敬虔で在ろうとすれば、嘘になるだろう。
赤い髪の女は自分に問いかける。
途方もない程の虚無の崖で、
唯一つ、呟いた言葉。

「何もかも、失せろ」

幾度目かも忘れた彼の季節が空の空で嗤い呼ぶ
素知らぬ振りで見過ごして来た結末を照らし
背けた、決断を見据える眼へ突き刺さる
また、醜く歪んで痩せ細り枯れて、逝く
最早、意志にすらそぐわぬ滑稽な呼吸すらも止めて
苦々しく捩れた抗う姿の侭で

赤い髪の女は知っていた唯、其れが答えと
嗚呼、私には所詮、此れが報えと
そして数多の景色の中で就中浮かぶ、諦めに似た感情。只、其れが答えと
嗚呼、空の空、全ては虚空であり、是が応えと


言うなればそれは耳の奥底の遥か遠くからずっと哭いていたのだろう
発端の狂い咲く夜に聴いた獣によく似た銃声
解けた糸は繋がれ、一つ一つのその響きが線と結ばれた時、走馬灯と巡り一枚の画になる
まるで何もかもが予め決められていた虚偽の挿話で在ったかの様に


生母は無情に突きつける
私と言う原因を殺し、予言を自ら完遂しお終いにするか
お前自らの死で全てから解放されるか
それともどちらも選べず無様に生き続けるか
選べ」と。

生に陵辱された彼の季節が空の空で躊躇い呼ぶ
素知らぬ振りで縛られ尽くした最期が照らし出され
背けた、選ぶべき禍を孕んだ眼へ追いやろうとしている
また、暖かさすら感じていた、歪んで醜く枯れて、逝く己を
天を仰げども願いにはそぐわぬ悲歎に充ちた呼吸と揺らぎを止めて
清々しいくらいに捩れた変われぬ姿の侭で

赤い髪の女は知っていた唯、其れが答えと
嗚呼、私には所詮、此れが報えと
そして数多の景色の中で就中浮かぶ、諦めに似た感情。只、其れが答えと
嗚呼、空の空、全ては虚空であり、是が応えと

決断の隙間に一陣の綻びが吹く それは笑顔とも嘆きとも喩えられた

赤い髪の女を嘲笑うように宿命が鎮座する 受肉すら厭う諦観の果てに何を見たのか

ありと凡ゆる空虚の裏にすら答えもない 枯れ果てたどの破片が崩れ落ちたとて

世界は廻ることを止めたりはしない そして一つの空虚が終わり新しい虚空が生まれる

 

選禍の顛末、あなたは何を見出しただろうか

答えはきっと「 」